—— 身体ではなく”設計”を変える
旅行は楽しいはずなのに、なぜか帰宅後にぐったりする。
多くの記事はこう言う。
- ストレッチをする
- 水分をとる
- 履き慣れた靴を選ぶ
もちろん間違ってはいない。
でもそれは**「疲れた後の対処法」**だ。
本当に必要なのは、
疲れない構造をつくること。
旅の疲労の正体は、たいてい以下の3つだ。
- 判断の連続(どこへ行くか、何を食べるか、並ぶか諦めるか)
- 移動の積み重ね(乗り換え・待ち時間・荷物の重さ)
- 余白のなさ(帰宅まで詰め込んだスケジュール)
この3つを減らすことが、疲れない旅の本質だ。
ここでは、実際に私が実践している
“消耗しない旅の作り方”を7つ紹介する。

① 荷物を完璧にしようとしない
国内旅行なら、たいていのものは現地で買える。
コンビニもドラッグストアも、ほぼどこにでもある。
忘れたら買えばいい。
完璧を目指すから、準備で消耗する。
充電器を忘れた?コンビニで500円。
シャンプーを忘れた?ドラッグストアで200円。
日焼け止めを忘れた?ホテルのショップで買える。
「最悪買えばいい」と決めると、荷づくりが一気に軽くなる。
荷づくりは深く考えない。
「いつも使うもの」をスーツケースに入れるだけ。
それだけで、出発前の疲労は激減する。
旅の疲れは、出発前から始まっている。
準備を80点で止める勇気が、旅全体の消耗を減らす。
② 旅行用セットを常設する
化粧水、洗顔、タオル、シャンプー類。
旅行専用セットをあらかじめ用意しておく。
毎回「何を入れたか確認する」手間をなくす。
ただ、ポーチをスーツケースに入れるだけ。
旅行用セットの中身の例
| カテゴリ | 中身 |
|---|---|
| スキンケア | 化粧水・乳液(試供品サイズ)、洗顔料 |
| ヘアケア | シャンプー・コンディショナー(旅行用小分け) |
| 衛生用品 | 歯ブラシ・歯磨き粉、綿棒、耳栓 |
| 快適グッズ | アイマスク、耳栓、ネックピロー |
| 予備 | 常備薬、絆創膏、小銭入れ |
使ったらすぐ補充して、常にスタンバイ状態を保つ。
判断回数を減らすことが、
旅の疲労を減らす。
「何を入れたっけ」という確認作業それ自体が、
小さな判断の積み重ねであり、消耗の正体だ。
③ スーツケースは機内持ち込みサイズにする
飛行機で荷物を預けない。
降機後の**「荷物待ち時間」がゼロになる。**
この待機時間、意外とストレスが大きい。
動けない時間は、神経を消耗させる。
ターンテーブルの前に立ち尽くす10〜20分。
混んでいれば30分以上かかることもある。
機内持ち込みサイズにするだけで、
降機後すぐ動ける。判断が1つ消える。
機内持ち込みサイズの目安(国内線・国際線)
| 航空会社 | サイズ目安 | 重量目安 |
|---|---|---|
| JAL・ANA(国内線) | 3辺合計115cm以内 | 10kg以内 |
| LCC(ジェットスター等) | 3辺合計115cm以内 | 7kg以内(要確認) |
2泊3日の国内旅行なら、十分入る。
旅は驚くほど軽くなる。
④ 行きたい場所は最大4つまで
1回の旅行で決めるのは、最低限見たいもの4つまで。
私が2つ、妻が2つ。
それ以外は行けなくてもいい。
「全部回る」から疲れる。
優先順位が決まっていれば、
焦りは消える。
4つの決め方
- 絶対行きたい場所: 旅の目的そのもの(1〜2箇所)
- 行けたら嬉しい場所: 余裕があれば(2箇所まで)
- それ以外: 行けなくてもいい
行けなかった場所は「次回の理由」になる。
全部回ろうとすると、
移動と判断が増え、疲労だけが残る。
削ることが、旅の質を上げる。
⑤ 食事は1日2回”座って回復する”
最悪コンビニでもいい。
でも、1日2回は座ってゆっくり食事する時間を確保する。
食事は栄養補給ではない。
回復時間だ。
- 座る。
- 静かに食べる。
- スマホを置く。
- 余白をつくる。
これだけで体力は戻る。
立ち食い・歩きながら食べ・屋台ハシゴは、
見た目は楽しそうでも、身体は休めていない。
「座って食べる15分」が、午後の疲労度を変える。
旅の途中で「疲れた」と感じたとき、
たいてい最後に座ったのがずいぶん前だったりする。
⑥ 混んでいたら諦める。ただし例外を決める
あまりにも混んでいたら、諦める。
でも**「最低限行きたい場所」に入れているなら並ぶ。**
全部を我慢しない。
全部を無理しない。
判断基準をあらかじめ決めておく
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 優先リストに入っている場所 | 並ぶ |
| 優先リストにない場所 | 混んでいたら諦める |
| 待ち時間が読めない場所 | 後回しにして、余裕があれば戻る |
優先順位があるから、迷わない。
迷いは疲労になる。
その場で「並ぶか諦めるか」を判断するから消耗する。
旅の前に基準を決めておくだけで、判断が消える。
⑦ 帰宅後に余白を残す
旅は帰宅までが旅。
翌日に予定を詰めない。
帰宅後に余白があると、
疲れは残らない。
「帰宅翌日の午前中は何も入れない」
これだけで、旅の疲労感が激変する。
月曜始発で帰るより、
日曜夜に帰って月曜を半日休む方が、週全体のコストが安い。
旅のプランを立てるとき、
「帰宅後の余白」も含めて設計する。
それが、消耗しない旅の最後のピースだ。
これらは偶然ではない
ここまで読んで気づいた人もいるかもしれない。
これらはバラバラのテクニックではない。
すべてに共通する構造がある。
| コツ | 減らしているもの |
|---|---|
| ①荷物を80点で止める | 出発前の判断 |
| ②旅行用セットを常設 | 準備の判断回数 |
| ③機内持ち込みサイズ | 待ち時間の移動ストレス |
| ④行き先を4つまで | 旅中の判断と焦り |
| ⑤座って食事2回 | 身体の消耗蓄積 |
| ⑥混雑基準を事前決定 | その場の迷い・判断 |
| ⑦帰宅後の余白 | 旅後の疲労残存 |
判断を減らしている。
環境を整えている。
時間を操作している。
つまり、設計の話だ。
旅は体力勝負ではない。
設計次第で、
移動しても消耗しない旅はつくれる。
まどろみ旅の三型と、この7つのコツ
この考え方をさらに体系化したのが、
**まどろみ旅の”三つの型”**だ。
| 型 | 対応するコツ |
|---|---|
| 静止型(動かない・外出しない) | ①②④⑦ |
| 快適型(環境に投資・移動を最小化) | ③④⑤ |
| 時間操作型(混雑を時間でかわす) | ④⑥⑦ |
7つのコツは、すべてそこに収まる。
自分の消耗パターンに合う型を選ぶだけで、
旅は設計できる。
▶ まどろみ旅・三つの型とは
→ 静止型まどろみ旅とは
→ 快適型まどろみ旅とは
→ 時間操作型まどろみ旅とは
まとめ
旅行で疲れないために必要なのは、根性ではない。
- 完璧を目指さない(荷物は80点でいい)
- 優先順位を決める(行き先は4つまで)
- 待たない(機内持ち込み・混雑基準を先に決める)
- 座る(食事を回復時間にする)
- 余白をつくる(帰宅後の翌日午前を空ける)
それだけで、旅は変わる。
次の旅行で、
一つだけでも試してみてほしい。
消耗しない旅は、つくれる。
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